なぜ牡蠣の養殖にはホタテの貝殻を使うのか?

こんにちは、ぽにょです♬

現在主流となっている牡蠣の養殖方法は「筏式垂下養殖方法」です。これは、牡蠣の放卵時期である夏にホタテの貝殻をロープにつるしてから海中に沈め、海中に漂っている約0.4mmほどの牡蠣の稚貝を付着させ、この牡蠣種を成長に合わせて干潟から海岸へと移して筏から吊るし育成する方法です。

牡蠣のプロ
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ここで疑問に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。なぜ牡蠣の養殖にわざわざホタテの貝殻を使うのかと。

ホタテの貝殻といえば、和食料理店で野趣を演出する鍋代わりに使用されることも多く、刺身の盛り付けや、あるいは灰皿として使われたりもしていますよね。最近では、カルシウムが豊富なことから学校のチョークに使われたりもしています。しかし、ホタテの貝殻が最も大量に消費されているのは牡蠣の垂下養殖なのです。

牡蠣のプロ
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今回の記事では、牡蠣の養殖法にホタテの貝殻が使われる所以を紹介していきます!

 

まず、ホタテとは?

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ホタテはホタテガイの略称であり、牡蠣と同じ二枚貝です。食用としても重要な貝類の一つであり、日本でもなじみ深い貝ですよね。特に貝柱はとても肉厚で淡白だがほぐれやすく、刺身やカルパッチョで生で食べるのも美味しいし、スープに入れたり、バターや醤油で焼いたりして食べられることも多いのではないでしょうか。日本でホタテの有名な産地といえば、北海道があげられます。ホタテは水温が低いほうがたくさんの栄養分を取り組むことができ、北海道の中でも、最北端の宗谷地方が有名だそうです。基本的には、小型底びき網漁で漁獲されることの多いホタテですが、牡蠣と同じく垂下式養殖も行なわれています。また、貝殻は直径20cmほどにもなり、牡蠣と比べるととても大きいのが特徴です。

 

ホタテの貝殻のほうが稚貝が付着しやすい

牡蠣の養殖にホタテの貝殻を用いる一つの理由として牡蠣の稚貝が付着しやすいということがあげられます。

別にホタテの貝殻でないといけないということはありません。
牡蠣の貝殻でも養殖は可能で、実際に牡蠣の貝殻を使って養殖しているところもあります。ただ、ホタテの貝殻の方が卵からかえった牡蠣の幼生が付着しやすく、効率も良くなるので、多くの養殖場がホタテの貝殻を使用して牡蠣の幼生を付着させて採苗します。採苗後約2週間ほどで、ホタテの貝殻1枚に対して、約50~100個ほどの稚貝が付着します。結局、大きく成長させるために間引きを行ったり、魚に食べられてしまったりして最終的には20個前後になってしまうそうですが。それでも、1枚のホタテの貝殻に対して約50個もの牡蠣の稚貝がくっつくのはすごいことですよね。

ちなみに、間引きとはホタテの貝殻1枚につく牡蠣種の数を導き出し、その量にあうように一つずつホタテを手作業で調整していく行程です。間引きはとても手間ひまがかかる作業ですが、間引きを行わないとホタテの貝殻についたたくさんの牡蠣種が海の栄養価を取り合ってしまいます。牡蠣を養殖する上で間引きはとても重要な作業であり、この作業があるからこそ牡蠣は豊富な栄養分を吸収でき、美味しい牡蠣へと育つことができるのです。

 

形がそろっていて養殖の作業がしやすい

2つめの理由としては、ホタテの貝殻のほうが、牡蠣やほかの貝類に比べて貝殻の形や大きさが整っていて養殖をする上で作業がしやすいことがあげられます。確かに牡蠣の殻は種類によって、形も大きさも厚みも質感も全部バラバラですもんね。それに比べてホタテの貝殻はほとんどが扇のような形で大きさもある程度変わらないといったイメージがあります。「筏式垂下養殖方法」はホタテの貝殻を海中に沈める過程で、貝殻の中心に穴をあけ、1mm程度の針金を50枚ほど通したものを使います。1mmってとても細いですよね。このような細かい作業をこなす上でも、殻の形や大きさが変わらないといった点は大きなメリットになります。

安価で再利用もできる

また、ホタテの貝殻は何より安いです。安く、大量に入手することが容易であり、それなりの強度も持ち合わせているので再利用することが可能です。

牡蠣の養殖は、種付け作業からはじまり、抑制、通し替えを経て干潟から海岸へと移して筏から吊るし育成します。その後冬が近づき、10月、11月になると収穫がはじまり、水揚げをして、収穫された牡蠣は洗浄浴槽に入れ殺菌海水で浄化を行います。それから打ち娘さんによって殻をむき、むき身になり、出荷されていくのです。このように牡蠣の養殖は非常に手間ひまがかかり大変であり、コストもかかります。ホタテの貝殻を使うことにより少しでもコストを抑えることができるのなら、それは使いますよね。

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

牡蠣の養殖にわざわざホタテの貝殻を用いているのにはそれなりの理由があったのです。

卵からかえった牡蠣の幼生は、そばにあるものにくっつくという習性があります。その習性を活かして牡蠣の幼生がくっつきやすいホタテの貝殻を利用しているのです。上で述べたように、ホタテの貝殻は安いし、大量に使えるし、再利用もできるしとメリットだらけです。中にはホタテの貝殻の代わりにプラスチックの板を用いて養殖をしてみたところもあるらしいのですが、やはりホタテの貝殻ほどの付着率は得られなかったそうです。

このホタテの貝殻を利用した「筏式垂下養殖方法」が生み出されたのは戦後のことで、当時竹で組み立てた筏で試験を行なった結果、風や波に強く、しかも制作費も安いことから急速に広まっていきました。これにより漁場の沖合化が可能になり、漁場面積が拡大し、牡蠣の生産量も飛躍的に向上したのです。

このように、今やホタテの貝殻は牡蠣の養殖にとってなくてはならない存在なのです。まさにホタテあってこその牡蠣!という感じですね。ホタテも牡蠣同様に美味しいですよね。シチューにしてホタテと牡蠣を一緒に食べるのもいいかもしれません。

みなさんもホタテに感謝しつつ、牡蠣を食べてみてください!

こちらの記事では牡蠣の養殖にまつわる深い歴史を紹介しています!良かったら是非⇒

 

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