牡蠣養殖の日本一は!?

食用の貝として非常に長い歴史を誇り、世界中の人々から親しまれてきた牡蠣。グリコーゲンをはじめ、タンパク質、カルシウム、亜鉛など多くの栄養素を含むため「海のミルク」という愛称で知られます。この栄養価に注目した歴代の武人たちも、貴重な海のタンパク源として牡蠣を愛してきました。日本でも牡蠣の歴史は古く、縄文時代まで遡ります。牡蠣の養殖が日本で始まったのは室町時代の後期でした。

そんな牡蠣ですが、みなさんは牡蠣の養殖が日本一栄えているところをご存知でしょうか?また、日本一と呼ばれる牡蠣があるのをご存知でしょうか?今回は牡蠣の養殖を中心に牡蠣にまつわる日本一を紹介していきます!

 

牡蠣養殖生産量日本一

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養殖牡蠣の生産量日本一を誇るのは広島県です。全国シェアの約6割を占め、2位の宮城県を大きく引き離しています。

広島湾は牡蠣の餌となる植物プランクトンが非常に豊富で、多くの一級河川も流れ込んでくることから、牡蠣が育つのに最も良い環境です。そのため、古代から天然の牡蠣がたくさん採取されてきました。日本ではじめて牡蠣の養殖が行われたのも広島県であり、その後「石蒔養殖法」や「ひび建て養殖法」を経て1950年頃に現在の「いかだ式垂下養殖法」にたどり着き、日本一の生産量を誇るまでになりました。

古くから牡蠣の養殖で日本一の地位を確立していた広島県は、宮城県に牡蠣養殖の教師を派遣するなど、全国の牡蠣養殖業の発展にも多大の貢献をしました。牡蠣といったら広島、というほど広島産の牡蠣は有名であり日本の牡蠣のスタンダードであるといえます。

 

日本一のジレンマ

そんな牡蠣生産量日本一を誇り、現在では年間約2万トンもの牡蠣を生産し国内の牡蠣の過半数を提供する広島県ですが、それゆえに広島県は問題点を抱えていました。

牡蠣といえば広島というくらい絶対的な知名度はありましたが、近年多くの産地がブランド牡蠣を出荷している中、広島にはこれといったブランド牡蠣がありませんでした。そのせいか、どうしても質より量というイメージが広島の牡蠣にはつきまとってきました。生産量では圧倒的に日本一ですが、ブランド力が低いことが問題視されてきたのです。現に広島産の牡蠣はほとんどが加熱用としてむき身で出荷されており、生食用の殻付き牡蠣では北海道や宮城県、岩手県をはじめとするブランド牡蠣の産地に遅れをとっていました。

そんな中、広島の牡蠣生産者の中にもシングルシード方式という養殖法を導入する生産者も増えてきました。シングルシード方式とは、牡蠣の稚貝をかごやネットに入れて育てるため密集せずにばらばらに育てることができるやり方です。欧米では主流となっている養殖法であり、シングルシード方式で育った牡蠣は通常の牡蠣よりもぽちゃっと丸みを帯びた形状に育ちます。日本でも北海道厚岸産の「かきえもん」や長崎県小長井町産の「華漣」はシングルシード方式で育てられた牡蠣として有名です。広島県もこのシングルシード方式で「かき小町」を世に送り出し、肉厚で大粒で旨味も凝縮していると高い評価を受けています。いずれ広島県が、量、質ともに日本一といわれる時代が来るのでしょうか。

日本一のブランド牡蠣

現在たくさんのブランド牡蠣が市場に出回っており、オイスターバーや牡蠣料理専門店では数十種類のブランド牡蠣がふつうに食べられる時代になりました。では、数あるブランド牡蠣の中でも日本一と呼ばれる牡蠣はあるのでしょうか?

実は、2012年に日本オイスター協会主催の日本一旨い牡蠣を決める「かき日本一決定戦」が行われていました。全国各地から選りすぐりのブランド牡蠣がエントリーされましたが、その中で見事日本一に輝いたのは長崎県小長井町産の「華漣」です。「華漣」は、小長井の海で6世代に渡り大切に育てられてきた種の中から、厳選を繰り返して選ばれてきたエリート牡蠣です。シングルシード方式で育てられた「華漣」は細長く育つ通常の小長井牡蠣に比べて、楕円形に近く、また分厚い形状に育ちます。その味は、濃厚でジューシーかつ上品さも備わっています。ただ、この「華漣」が日本一の称号を得るまでには多くの苦労がありました。シングルシード方式という養殖方法は従来の「いかだ式垂下養殖法」に比べて何倍もの手間と労力がかかり、その分値段も通常の小長井牡蠣の3倍ほどの値段で出荷せざるを得ませんでした。しかしここで日本一の称号を勝ち取ったことにより市場価値も上がり、牡蠣好きの方なら知らない人はいないほどの人気銘柄へと成長していったのです。

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

養殖牡蠣の生産量日本一の都道府県は広島県であり、実に国内総生産の約6割以上を占めているのです。ちなみに、国内の牡蠣の消費量日本一も広島県です。日本で牡蠣養殖が最初に行われたのも広島県ですから、日本の牡蠣を語るうえで広島県はなくてはならない場所なのです。まさに牡蠣の県ですね。

しかし、広島は加熱用としてのむき身での出荷がほとんどなので、生産量では日本一でも生牡蠣の品質としてはどうなの?という疑問符がついてまわりました。ただこれも近年シングルシード牡蠣を取り入れたりと、品質の部分でも日本一を目指す取り組みが行われてきています。今後も広島の牡蠣から目が離せません。

また現在日本一の称号を得ている牡蠣は長崎県小長井町産の「華漣」という牡蠣です。まだ味わったことのない人がいたら、是非味わってみてください!絶品です!

こちらの記事では日本一古い焼き牡蠣の発祥のお店を紹介しています!⇒宮島でこだわりの焼き牡蠣を 焼きがきのはやし

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